・・・という問題に対して、A君、B君、C君は次のように答えた。正しいのは、だれ?
《A君の答え》
総数(分母)は 12C4 通り。
分子は、まずJ,Q,Kの決め方が 43 通り。残り9枚の中から任意の1枚をとる。
よって、求める確率は 43×9/12C4
《B君の答え》
まず3枚とり出して、その中にJ,Q,Kが含まれる確率は 43/12C3
次に、残り9枚の中から任意の1枚をとる。
よって、求める確率は 43/12C3×9/9
《C君の答え》
余事象を考える。J,Qだけが出るのは 8C4 通り。
Q,Kだけが出る場合も、K,Jだけが出る場合も同じ。
よって、求める確率は 1-8C4×3/12C4
生徒たちから「A君じゃね?」「いや、C君だ」「全部合ってるように思う」などいろんな声が出たが、実はA君,B君,C君ともみんな間違い。(おぃおぃそれくらい気づけよ!)
そこで私は「じゃぁ正しい確率出してよ」と振る。生徒たちは再び考え始めて、途中で他の人のと見比べると・・・合わない。みんなが出している数値が何パターンもあって、どれが正解だかわからない。
ほぅれみろ。確率って出来そうで出来ないだろ。それを実感してもらうためにこの問題をやってるのさ。確率の問題って、解説を聞いたり答えを見たりすれば「ふむふむ」と分かった気になる。でも自分でやろうとすると、合わない。そういうもんなのさ。だからさ、僕が間違った答えを言っても、君らはたぶん信じるよ。僕はね、ここにいる全員をだます自信があるよ。
そこで、まずは「A君、B君、C君の答え方、どこが間違っているのか指摘して」みよう。そうじゃないと、だまされる。A君、B君、C君がどこで間違ったかというと、結局はモレがあったり、ダブったりということだ。
- A君は、たとえば「(J1,Q1,K1)+(J2)と(J2,Q1,K1)+(J1)」をダブって数えている。
- B君は、たとえば「初めに(J,J,Q)を取り出して、最後に(K)を取り出す場合」がモレている。
- C君は、たとえば「Jだけが出る場合」を2回ダブってカウントして、余計に引いている。
では、ここで【3】の正しい答えを言おう。A君、B君、C君の答え方を修正してもできるのだろうけれど、僕は次のように数えた。
2枚出る絵を選ぶここで生徒たちは「なるほど」という顔をする。僕はすかさず「ほぅら、まただまされた!」。でも実はこれが正解。でも、そんなことは口が裂けても言わない。
(JorQorK) Qから1枚
↓ ↓
3×4C2×4C1×4C1/12C4=32/55
↑ ↑
例えばJから2枚とる Kから1枚
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