2019年4月7日日曜日

究極のローテク、太陽熱温水器の効果絶大


 太陽熱温水器を考案してみました。実験はしていませんが。上左図は太陽熱温水器の設計図です。上右図は設置のための配管図です。ガラスで光を通し、黒塗り容器で吸熱して、発泡スチロールで断熱する。「溜まり水はぬるくなるの法則」を、究極のローテクを使って、効率アップを図っています。
 特許取れるかどうかビミョーですが、基本的にこんなものでかなりの省エネが出来るはずです。照明をこまめに消すより、省エネTVに買い換えるより、効果絶大でしょう。
 では、実際に計算してみましょう。



☆ 水の温度を 1 ℃上げるのに必要なエネルギーを使って、同量の水を何m持ち上げられるでしょうか?
    (1) 43cm    (2) 4.3m    (3) 43m    (4) 430m

《解答》
水の量を 1 ℓ として計算してみましょう。
E=mct より、
(E : エネルギー(cal)、m : 質量(g)、c : 比熱(水では 1)、t : 温度変化(℃))
必要なエネルギーは、E=1000×1×1=1000cal (カロリー)。
1cal=4.2J (ジュール) だから、これは 4200Jとなります。
次に、E=mgh を使うと、 4200=1×9.8×h より h=430
(E : エネルギー(J)、m : 質量(kg)、g : 重力加速度(9.8)、h : 移動距離(m))
以上から、答えは (4) の 430m になります。

《解説》
熱の持つエネルギーの「量」が非常に大きいことが、実感していただけるでしょうか。
電気を使う場合、水を 1 ℃暖めるのと、水を 430m持ち上げるのとが、消費電力が同じだということです。



☆ 10℃の水の温度を 40℃に暖めるのに必要なエネルギー量を a とし、同量の水を地面から屋根の高さまで4.3m持ち上げるのに必要なエネルギー量を b とします。a : b を求めなさい。

《解答》
はじめの問題で、2つのエネルギー量は 1 : 1 。
それと比べると、a が 30 倍、b が 100 分の 1 になっているから、都合 a : b=3000 : 1 になります。

《解説》
4.3mという高さは、2階建ての家の屋根の高さとほぼ同じです。
だから、太陽熱温水器はものすごく環境にやさしいんです。
電気で水を暖めるのに比べて、3000 分の 1 の消費電力で済むのですから。



☆ 電気を使えば冷たい水を暖めることができますが、逆にお湯を使って電気を起こすことができるでしょうか。
     (1) できる    (2) できない

《解答》
生活で使う数十℃のお湯では、それは ムリ です。
発電するためには数百℃の水蒸気にまで加熱する必要があります。
その場合、加熱と冷却(熱エネルギーを放出する)を繰り返すために、熱効率は大きく下がります。

《解説》
エネルギーには量だけでなく、「質」という観点もあります。
いわば電気は高級なエネルギーで、熱は低級なエネルギーということです。
(詳しくは こちら を参照)



《まとめ》
上で見たように、太陽熱温水器の効果は絶大です。
その理由は、太陽の熱を「熱のまま」利用していることにあります。
けれどもそれを使って「発電」しようとすると、その有用性は失われることになるでしょう。

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