2019年5月13日月曜日

自衛する免疫機能

 免疫とは、それが宿る生物の体を守るためのものだが、免疫それ自体を守る働きをすることがある。前者(それが宿る生物の体を守る)は、体内に有害な異物が入ってきたときにそれをやっつけることであり、それが本来の免疫の働きである。後者(免疫それ自体を守る)は、その能力を維持するために行う活動で、免疫の本来の活動ができない場合に限ってこの活動は行われる。
 すなわち、細菌やゴミなど有害な異物が一定量体内に入ってくるなら、免疫はそれをやっつけるだけだ。他のことはしない。する必要が無い。けれども、いつまで待っても攻撃対象が現れないと、免疫は自衛手段に出る。無害な物に対して、すなわち本来攻撃する必要が無い対象を攻撃する。これがアレルギー症状である。
 平和な世の中であっても定期的に軍事演習をするようなもので、何故そんなことをするかというと、軍事力を維持するためである。免疫も同じだ。定期的に実戦するか、もしくは実戦を想定した演習を行わないと、その能力を維持できない。
 「小人閑居して不善をなす」ということわざは免疫にも当てはまる。ヒマにさせておくとロクでもないことを始める。だから、ヒマにさせない方がいい。むしろ、ときどき毒を盛ってやった方がいい。そうすればきっと免疫は正常に働く。反対に、そうでもしないと免疫は人体に全く無害な花粉のような物に対して攻撃を仕掛ける。花粉症を薬で抑えることは、免疫がその機能を維持しようとするのを妨害することだから、機能低下は必至だろう。
 医学的なことはオレは知らない。なにはともあれ、花粉症がつらい。

0 件のコメント:

コメントを投稿