2019年3月16日土曜日

女が男を野に放った

 生物学的に見ると「女がメイン(主)で、男はサブ(従)」、そういうことなんだと思う。

 めしべは植物の中心に居座って、たくさんのひ弱なおしべを従える。めしべの役割は植物本体を守り、種子(子孫)を育てること。おしべの役割は、花粉を飛ばすこと。
 ところで、なぜ花粉を飛ばすかというと、種の多様性を確保するためだ。1つの個体内で交配したのでは遺伝子が変わらない。それでは危機に対処できず、絶滅の恐れもある。一方、他の個体と交配すれば遺伝子の多様性が確保されて、危機に陥ってもどれかが生き残るだろう。そして進化の芽も生まれる。だから他の個体と交わるために、花粉を飛ばすのである。めしべの戦略である。おしべはそれに従った。
 めしべの戦略が功を奏し、種の存続を成し遂げるとともに、進化の波に乗った。こうして動物が生まれた。めしべはメスとなった。おしべはオスとなった。
 このときメスは新しい戦略を立てた。オスを野に放ったのである。種の多様性を確保するためだ。動物になった以上、植物のように同じところにじっとしてはいられない。花粉は風に乗って飛ぶが、動物は自分の意思で動く。だからメスは、オスの生殖能力をオス本体とともに野に放ったのである。花粉だけを飛ばすのでなく、おしべ丸ごと風に飛ばしたようなものだ。
 その際メスはオスに1つのプログラムを組み込んだ。オスがメスの尻を追いかけるように、と。植物と違ってオスは自分の意思で動くのだから、なんらかのプログラムを組み込まないと、オスはメスの狙い通りに動かないかもしれない。狙いとは「多様性を確保しながら子孫を残す」こと、それだけだ。そのプログラムさえ働けば、風まかせ運まかせの花粉より、だいぶ精度も上がるだろう。実際メスの思惑通りに動物が繫栄した。地上に生物多様性が花開いた。

 だから男は女の尻を追いかけまわすのである。男がスケベなのも、無駄に交尾したがるのも、いろんな女に目移りするのも、女が仕込んだプログラムの故である。女の戦略通りに男は動かされている。
 男はこうして出来上がったものだから、もともと男はアホな動物なのだ。だから女にしてみれば、男は必要なんだけど、面倒くさいものなのである。


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