2019年3月13日水曜日

人工知能時代の確率・統計の学び方(3)




 思いついたこと・考えたこと・イメージしたことをデジタルの世界で実現すること、それがプログラミングです。
 ところで、そこで何かを実現するのは実は意外と簡単なのです。なぜなら自然条件に左右されないから、そして人の感情みたいなものに動かされないから。デジタルの世界にそういうものはありません。実験も根回しも要りません。筋の良いアイデアはすぐに実装されます。
 プログラミングを通して、あなたが思いついたこと・考えたこと・イメージしたことは大抵何でも実現できます。さて、何ができるでしょう? 何をしたいかな? 何ができたら嬉しい? そんなことをイメージしてみましょう。そこからプログラミングが始まります。

 プログラミングとはコードを書くことだけではありません。あるときは顕微鏡を覗き込むような目線でコードを書き、あるときは望遠鏡で遠くを見つめるような目線でゴールを見据え、またあるときは空を飛ぶ鳥のような目線でシステム全体を俯瞰する。このように「目線が遠く(ゴール)と近く(コード)と全体(システム)とを自由に行き来する」こと、これがプログラミング思考力です。
 そしてその一連の流れの中で大事なことは「言葉にする」こと。自分は何を実現したいのか、それが出来ると何がどのように変わるのか、それを実現するための条件は何か、そんなことをまず自分で考えて納得して、そして仲間と共有する。その上で、コンピュータに理解できる言葉でわかりやすく語りかける。この一連の作業のあらゆる場面で「言葉にする」ことはとても重要です。

 その力を養うために私がお薦めしたいのはエクセルです。自分でモデルを作り、他人に視覚的に伝えるためにグラフ化し、正しく動くように関数式を組み立てる。この流れの中にプログラミングに必要な要素が一通りそろっています。
 そしてエクセルは統計を学ぶためにとても強力なツールでもあります。以上のことから私は思うのです。人工知能(AI)を学ぶには「エクセル→統計→人工知能」と進むのがたぶん最も近道だろう、と。


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