2019年3月17日日曜日

試験と仕事の差

 先日、授業中にプリントを配って数学の問題をやらせた。学年は高校2年。生徒の一人が「何か見ながら、誰かと一緒にやっていいですか?」と言った。その言葉をつかまえて、僕は黒板に書いた。黒板の端から端までいっぱいに。何しろ生徒たちが問題をやっている間、暇だったし。

(↑ 小さかったら拡大するなりして読んでくださいな)

 書き終わって、僕は言った。「1年後の力をつけようと思うなら、上の方式でやれ。3年後の力をつけようと思うなら、下の方式でやれ」。生徒たちが頑張って問題を解いている横で、チャチャを入れているようなものだ。
 結果、全員が上の方式を採用した。あらかじめ「試験するぞ」と言っちゃったことが何らかの影響を与えた可能性はある。それでもみんなが読んでくれて考えてくれたことは良かった。
 プリントを回収した後に一人の生徒が言った。「上の方式に何か意味があるんでしょうか?」。答えて僕は「それも一つの力なのかなぁ。下の力とどうつながるのか、つながらないのかはわからないけど」。



         (試験)          (仕事)      
        一人で何も見ずに ←→ みんなで力を合わせて   
すでに身につけたものだけを使って ←→ 新しい知見を取り込みながら
   答えのある問題に取り組んで ←→ 答えのない問題に取り組んで
          制限時間内に ←→ たっぷり時間をかけて   
 出題者が用意した答えを再現する ←→ 新しいものを作っていく  

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