<mission 10-1> そのコイン、まとも? いかさま?
◇ まともコイン:表と裏が均等に出る普通のコイン
◇ いかさまコイン:表が出る確率が 2/3 になるように仕込んであるコイン
とします。ただし、目の前にあるコインがどちらのコインなのかはわかりません。つまり最初は、そのコインがどちらのコインであるかについて、半々(確率1/2 )だと判断するしかありません。
そこで、実際にコインを投げて、表が出るか裏が出るかを試してみることにしました。もし表が出れば「いかさまコインじゃないか」と疑いを強めるでしょう。反対に、裏が出れば「まともコインかな」と安心する方に傾くでしょう。その判断の度合い、それが条件付き確率です。
まず1回目、投げてみました。その結果、「表」が出ました。この時点で、そのコインがまともコインだと判断できる確率は (1) となります。
でも、1回ではまだわかりません。そこで2回目を投げてみました。その結果、今度は「裏」が出ました。この時点で、そのコインがまともコインだと判断できる確率は (2) と変わります。
3回目、4回目…と続けると、そのたびにこの値は変わります。さらに何回も投げ続ければ、そのコインがまともコインなのかいかさまコインなのかがだんだん見えてくる(それがまともコインだと判断できる確率が0か1に近づいていく)でしょう。
ところで、3回目、4回目…と手計算を続けていくのは大変です。そこで、エクセルの出番です。乱数を組み込んで、条件付き確率の関数式を入力したら、あとは単純計算はエクセルに任せましょう。さらに計算結果をグラフ化すれば、まともコインの方に振れたりいかさまコインの方に振れたり、まともコインといかさまコインが綱引きをしているようなグラフになりそうです。
<mission 10-2> ベイズ推定をエクセルでシミュレーションせよ。
<解説>
<mission 10-1>は条件付き確率を手計算で求める問題です。これでも十分難しい問題だと思いますが、<mission 10-2>をやるためには<mission 10-1>の計算を一般化して、さらにエクセル関数に書き換えなければなりません。そしてそれを他人にわかりやすく示すためには、状況をうまく設計して、最後にはシミュレーション結果をグラフ化する必要がありますから、<mission 10-2>は超難問です。
<mission 10-1>の答えは、(1) 3/7 (2) 9/17 です。<mission 10-2>の解答例は こちら をどうぞ。
さて、私は、<mission 10-2>はきっと誰も出来ないだろうと予想していました。ところが一人いました。講習最終日に居残りして取り組んで、このmissionを完成させた生徒が。驚きでした。
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