光の速さは秒速30万km。そして地球1周の長さは4万km(もともと赤道から北極までの距離の1万分の1を1kmと定義した)。だから、
30万km/秒 ÷ 4万km/周=7.5周/秒 … (1)という訳である。なるほど、計算は合っているように見える。
けれども、実際はそうはならない。地球程度の重力では光を周回させるには全然足りないから、光は直進するはずだ。
(1) の計算が間違っているわけではない。けれども、起こりえない。要するに「光は1秒間に『地球7周半に相当する距離』を移動する」なら正しいが、「光が地球の周りをグルグル回る」わけではないということだ。
ところで、絶対に「光が地球の周りを回らない」のかというと、ある条件を満たせば、必ずしもそうではない。理論上は、ある条件を満たせば「光が地球の周りを回る」こともありえる。その条件とは、
地球がブラックホールであるということだ。これが絶対条件である。(高校数学風に言うなら「必要条件」である)
くれぐれも、地球がブラックホールでないなら、光は地球の周りを回ったりはしない。すなわち「光は1秒間に地球を7周半回る」という言い方は「地球はブラックホールである」という主張を含んでいる。
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