対等な2者、人Aと人Bによるゲームを考える(人Aと人Bは企業や国などの組織でもよい)。人Aと人Bは両者とも手Aと手Bのどちらかの手を打つ(両者とも自分に有利になるように打つ手を選べる)。
この場合、2者の手の打ち方は全部で4通りの組み合わせがあり、その組み合わせによって各人はそれぞれ点数を得られる。人Aの得点が a,人Bの得点が b であることを(a,b) と表すと、人Aと人Bの対称性から<表1>のように表すことができる。
<表2>は<表1>から人Aの得点だけを書き出したものである。人Bが手Aを出したときは人Aは手Aと手Bのどちらを出すべきか、また人Bが手Bを出したときは人Aは手Aと手Bのどちらを出すべきかをこの表から読みとることができる。
さて、人Aと人Bは対等だから、人Bも人Aと同じように考えるはずだ。ということは、<表2>からゲームの結果がわかるのである。
続いて、<表2>の a , b , c , d に数字を入れてみよう。ここでは a , b , c , d に 1 , 2 , 3 , 4 の数字を1つずつ入れることにする。ゲーム理論の考え方を理解し、パターンを認識するにはそれで十分である。
手Aと手Bの対称性を考えると、以下の12個のパターンですべてである。
表で色を塗ったところがゲームの解となる。 4 が解となる場合は両者とも大満足の結果になるということであり、 3 が解となる場合は両者ともほぼ納得の結果になるということである。 が解となる場合は結果が1つに決まらずにどちらかに落ち着くということであり、 2 が解となる場合は両者にとってがっかりの結果になるということである。
現実社会でありそうなシチュエーションを上のパターンのどれかに当てはめて解釈するのがゲーム理論である。そのいくつかは「囚人のジレンマ」とか「チキン(弱虫)・ゲーム」などという名前で呼ばれているが、最初に上の12パターンを網羅して考えればゲーム理論の基本は小1時間でマスターできそうである。
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