2019年4月27日土曜日

人間圏

 「◯◯圏」という言葉がある。「大気圏」、「文化圏」のように使う。
 「圏」というとき、他の「圏」との間でいろんなモノのやり取りがある。物質や情報や人やエネルギーなどの。よし、ここで「人間圏」という言葉を作ろう。とりあえず図解してみた。


 その昔、人間は生物圏の一部だった。このあり様を「縄文型」と呼ぶ。生物圏と大気圏や大地との間でモノのやり取りがあって、人間はその一部を担っているにすぎなかった。
 やがて人間は「人間圏」として生物圏から独立した。このあり様を「弥生型」と呼ぶ。そのときの人間圏の特徴は、生物圏から人間圏に多くの植物を取り込んだことだ。人間は森を切り開いて田畑を作り、木を切って家を建て、木を燃やして火を利用し、家畜に草を食べさせた。そして砂漠化が始まった。
 あるときから人間圏は急拡大した。きっかけは産業革命である。このあり様を「現代型」と呼ぶ。この型の特徴は、大地から人間圏に多くの地下資源を取り込んだことだ。同時に人間圏から大気圏に大量の二酸化炭素を送り出した。そして、地球温暖化が始まった。
 図に書き出したものがモノのやり取りのすべてではない。象徴的なものだけを書いたつもり。この話、オチはない。

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