「仮説→検証」が科学的態度。数学者だって「予想→証明」に人生をかける。それなのに、出題者が結論を言っちゃっていいんですか?
「成り立つ」のが分かっているのを証明するのって、つまらなくないですか? 「成り立つ」のが分かっているのに証明しろって、性格悪くないですか? 「成り立つ」と言い切っちゃって、生徒の楽しみを奪ってませんか?
結論を書いた上で「さぁ証明しろ」だなんて、生徒の側からすれば、それは仮説でもなければ予想でもない。それは絶対に正しいものだ。そうでなければ、出題ミスということになる。疑う気持ちが微塵も無い中で証明するのって、モチベーションとしておかしくないか? 正しいかどうかわからないからこそ、証明する必然性があるんじゃないのか?
そこで私は、結論(またはその一部)を空欄にして出題してみた。生徒たちに、まず予想を立てて、続いて自らそれを証明してもらおうというわけだ。もちろん空欄に入るものは一意に決まるように作ってある。そうすると、がぜん正答率が下がるのである。ものによっては、ボロボロになる。
◇ 合同な三角形を探せ
◇ 合同か? (1) (2)
◇ 円周率とは?
◇ どんな四角形になるのか?
◇ 同一円周上にある4点を探せ
◇ 3直線は1点で交わるのか?
◇ 角の2等分線を3本引くと。。。
◇ 2直線の関係は?
◇ 四角形の頂点からの距離の和が最小になる点はどこ?
◇ 「最大の素数はない」のか?
でも、そうすることで「仮説・予想を立てる」という数学の最も楽しい部分を生徒たちに経験させられる。そしてそれが証明できれば、そこに至ってようやく彼はそれが正しいことを確信する。証明問題は本来こうあるべきだろう。
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