2019年4月15日月曜日

日替わり部活のススメ

 一昔前(たとえば私が中高生だったころ)は「1つのことをとことんやる」のが部活の基本形でした。そしてその形は、社会に出てからの姿に沿った形だったと思うのです。一昔前の社会の姿と言えば、終身雇用。新卒で入社したら、定年まで同じ会社で働き続ける形です。会社に入ってからも競争を続け、その中で勝ち残った者が上のステージに登ります。勝ち残れなくても、1つのことを続けていれば、定年まで安定した生活が約束されていました。
 けれどもその形は、今ではもう通用しません。新卒で正規雇用されるとは限らず、正社員になってもずっと雇われる保証はなく、就職した会社そのものが無くなることもあります。また、とことん続けてきた1つのことが時代に合わなくなることもあるでしょうし、とことん続けてきたゆえに変化に対応できないということもあるでしょう。
 むしろこれから社会に出ていく中高生にとって必要なのは「1つのことやる」よりも「いろんなことをやる」こと、「とことんやる」よりも「柔軟に変わる」ことなのではないでしょうか。ですから、部活であれば、
  • 月曜日は、フットサル同好会。
    仲間と一緒に体を動かして、汗をかいて、そしてもちろん楽しみたい。
  • 火曜日は、軽音系。 
    ノリノリでかっこよく。みんなでワイワイやるもよし、一人で腕を磨くもよし。
  • 水曜日は、ESS。 
    英語に接する環境に自ら飛び込む。ついでに英語の成績が上がれば、儲けもの。
  • 木曜日は、科学部系。 
    4~5人のグループでいろんなことをやっているが、さてどのグループに絡もうか。
  • 金曜日は、フリー。 
    もっと体を動かしたければ、3on3バスケでもサッカーのPK戦でも。仲間は誰かいる。
こんな形が、今どきの中高生の需要なのではないでしょうか。私が「違うんじゃないかな」と思うのは、
  • 部活をやるからには、最低でも週に3回以上 
  • 掛け持ち部活はせいぜい2つまで 
  • 入賞・入選を目指して勝つためにやる部活 
それが当然だという考え方です。
 もちろん1つのことを続ける人がいてもいいのです。競争して勝つことを目指す人がいてもいいのです。これからは多様性の時代なのですから、いろんなスタイルがあっていい。みんな違っていいのです。でも、多くの中高生にとっては「日替わり部活」、それが部活に対する今どきの中高生の潜在的な需要だろうと私は思うのですが、いかがでしょうか。

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