2019年4月22日月曜日

ひもを結ぶ問題、後半戦

【2】ひもが3本ある。両端6個を2つずつに分けて3回結ぶとき、大きな1つの輪ができる確率を求めよ。  (名古屋市大 2000年)



 上の記事 に書いたのは、総数を数えるにあたって、
ひもと両端には区別がないのに、区別して数え、
結ぶ順番とどちらの手で取るかは区別があるはずなのに、区別せずに数える
ことにして、総数を
6C2×4C2÷3!=15通り
としました。これが確率を求める際の分母になります。
 次に考えるべきは、分子(大きな1つの輪ができる場合の数)です。さて、これは何通りでしょうか。1通りではありませんよ。分母を数える際に「ひもと両端を区別して、結ぶ順番とどちらの手で取るかは区別しなかった」のですから、分子を数える際にも同じように数えなければなりません。


 上左図はその1例です。ひもと両端を区別すれば、他にもあります。その場合の数は
ひもBとひもCの入れ替え、
ひもBの端 b1 と b2 の入れ替え、
ひもCの端 c1 と c2 の入れ替え、
これらを計算すると、2×2×2=8通り となります。

 念のため他の2つのパターン、すなわち「小さな円が3つできる場合」(上中図)、「中くらいの円が1つと小さな円が1つできる場合」(上右図)についても数えてみましょう。3のパターンを合わせて 15通り になるはずですから。
 「小さな円が3つできる」のは、
結ぶ順番を区別しないのだから、1 通り
だけです。上中図以外にはありえません。また「中くらいの円が1つと小さな円が1つできる」のは、
ひもA,B,Cの入れ替えが 3 通り
ひもBの端 b1 と b2 の入れ替えが 2 通り
ですから、3×2=6通り です。
 以上3パターン合わせると、8+1+6=15通り。総数と合いましたね。これで確信がもてたでしょう。
 というわけで、【2】の答えは 8/15 です。

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