2019年6月2日日曜日

「国語脳ドリル 作文王」(学研)

(2010年1月)

 ひょんなことから小学生向けの算数と国語の素晴らしいテキストを見つけました。算数の方は、中学受験塾サピックスが出している「きらめき 算数脳」(発行:主婦と生活社)で、国語の方は、国語専門塾が出している「国語脳ドリル 作文王」(発行:学研)です。
 今日は、そのうち「国語脳ドリル 作文王」を紹介します。このテキスト、テレビで紹介されて、多くの書店で売り切れになっているようです。「プライマリー → スタンダード → トップレベル」の3段階ありますが、「トップレベル」だけが手に入りました。
 このテキストでは、まず 段落の最初に中心文(= 主題 = 一番言いたいこと)を置いて、「なぜなら」、「たとえば」でつないで 一段落で書く 練習をします。
なぜなら作文私は宇宙人は(いる/いない)と思う。なぜなら・・・
例えば作文人類はいまたくさんの環境問題を抱えている。たとえば・・・
(併用型)私が尊敬する人物は○○○である。なぜなら・・・ たとえば・・・

 続いて、「中心文 + 展開文 +結語文」の形で 一段落で書く 練習です。7つの を示して、それにあてはめる形で書きます。7つの型を著者は「作り方作文」、「ちかみち作文」、「とおまわり作文」、「いわせて作文」、「ぐるぐる作文」、「比較作文」、「こうである作文」と呼んでいます。
 具体的なテーマを与えて、それらを一通り練習して、その上で複数の段落に分けてまとまった文章を書く練習へと進みます。

 この作文指導法のコンセプトをまとめると、
◇ 作文の を示して、それにあてはめて書く。
◇ 主題 を明確にして、段落の先頭に置く。
◇ 1つの主題で1つの段落を書き、全体を構成する。
となるでしょうか。
 この指導法、小学校のそれとどこが違うかというと・・・いや、まるで違います。というより、小学校では(中学でも高校でもそうですが)文章の書き方の指導なんて実際には無いに等しい。何の指導もせずに、いきなり「自由に、感じたままに、書きなさい」というだけです。

 ここで紹介した「国語脳ドリル 作文王」と前に紹介した「きらめき 算数脳」で扱っている内容は、小学生に必要なものだとボクは思うのですが、実際には小学校ではほとんど扱っていないと思います。ですから、小学校の授業で足りないものを補う意味でも、この2つのテキストは「使えるぞ」と思うのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿