2020年7月17日金曜日

東大入試数学理系2002より

 N を正の整数とする.2N 個の項からなる数列
   { a1 , a2 , …… , aN , b1 , b2 , …… , bN }

   { b1 , a1 , b2 , a2 , …… , bN , aN }
という数列に並べ替える操作を「シャッフル」と呼ぶことにする.並べ替えた数列は b1 を初項とし,bi の次に ai ,ai の次に bi+1 が来るようなものになる.また,数列 { 1 , 2 , …… , 2N } をシャッフルしたときに得られる数列において,数 k が現れる位置を f(k) で表す.
 たとえば,N = 3 のとき,{ 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 }  をシャッフルすると{ 4 , 1 , 5 , 2 , 6 , 3 } となるので,f(1) = 2 , f(2) = 4 , f(3) = 6 , f(4) = 1 , f(5) = 3 , f(6) = 5 である.

(1) 数列 { 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 8 } を3 回シャッフルしたときに得られる数列を求めよ. 
(2) 1≦k≦2N を満たす任意の整数 k に対し, f(k)−2k は 2N+1 で割り切れることを示せ. 
(3) n を正の整数とし,N = 2n−1 のときを考える.数列 { 1 , 2 , 3 , …… , 2N } を 2n 回 
   シャッフルすると,{ 1 , 2 , 3 , …… , 2N } にもどることを証明せよ.



(1)元の並び    → { 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 , 7 , 8 }
   シャッフル1回 → { 5 , 1 , 6 , 2 , 7 , 3 , 8 , 4 }
   シャッフル2回 → { 7 , 5 , 3 , 1 , 8 , 6 , 4 , 2 }
   シャッフル3回 → { 8 , 7 , 6 , 5 , 4 , 3 , 2 , 1 }

(2)1≦k≦N のとき   f(k)=2k   より f(k)−2k=0
    N+1≦k≦2N のとき f(k)=2(k−N)−1 より f(k)−2k=−2N−1
   どちらも 2N+1 の倍数。

(3) (… これは、証明よりも、結論を楽しめば良いことにしましょう)

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