2020年7月26日日曜日

大人の相対的貧困率(2)2019年

 他の資料も見てみましょう。2つ目の資料は総務省統計局のサイトで公表している「二人以上の世帯の貯蓄額の分布」(2019年)です。

 (図2)のグラフから「中央値の半分以下の世帯の割合」を求めてください。

総務省統計局のサイト(→ https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2019_gai2.pdf )より

 先ほどの「所得」の分布より極端ですね。平均値はグラフに書いてあるように1755万円ですが、ピークはグラフの一番左の「100万円未満」です。すなわち最頻値は「50万円」となります。
 さて、中央値はいくらでしょうか。また、このグラフから「大人の相対的貧困率」を求めるといくらになるでしょうか。
平均値1755万円
中央値967万円
最頻値50万円
相対的貧困率31.5%
   下から順に割合を足していくと、1000万円までで50.5%となります。つまり中央値は約1000万円とわかります(総務省統計局のサイトによると「貯蓄0世帯を含めた中央値は967万円」です)。
 その半分は約500万円。グラフから500万円以下の割合を足すと、31.5%ですから、「ほぼ3世帯に1世帯が相対的貧困」ということになります。この数値を見ると、「子供の相対的貧困率」は「大人の相対的貧困率」に比べてむしろ少ないという見方もできますね。

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