2019年3月20日水曜日

わかれば瞬殺、答えを見れば一目瞭然

【1】(トーナメントの試合数)
 8チームがトーナメント戦を戦うとき、通常は図1のような形になります。7チームがトーナメント戦を戦うときは、図2のような形になります。シードされるチームがあったりする場合は、図3のような形になることもあるでしょう。


 さて、100チームがトーナメント戦を戦うとき、試合数は全部で何試合ありますか?


【2】(友達100人できるかな?)
 フェイスブックの友達は1人から始まって、だんだん増えていきます。いま私の友達は169人。ついこの前まで168人だったわけで、そのうち170人になるでしょう。
 ところで、友達の数は偶数か奇数かのどちらかです。当たり前ですが、そういうことです。
 さて、フェイスブックのユーザーの中で「友達の数が奇数のユーザー」の数は偶数でしょうか、それとも奇数でしょうか?


【3】(一筆書きの条件)
(1) まず、下の図1~図5が一筆書きで書けるかどうかを判定してください。


(2) ある図形が一筆書きで書けるか書けないかを簡単に判別する方法を編み出してください。


【4】(タイルの貼り方)
4×4マスの正方形の2カ所に × 印がついています。× 印がついていないマスを1×2の長方形のマスで埋めたい。長方形のマスは縦・横どちらの向きに置いてもよい。ただし、長方形のマスが重なったり、4×4の正方形からはみ出したりしてはダメです。

(1) 図1と図2において、長方形のマスで埋められるか埋められないかを判定してください。

(2) 4×4のマスのどの2カ所に×印をつける場合は長方形のマスで埋められて、どの2カ所に×印をつける場合は長方形のマスで埋められないかを説明してください。



※ なかなか思いつかないものもあるでしょうけれど、「わかれば瞬殺、答えを見れば一目瞭然」みたいなものを選んだつもりです。
 コンピュータは(私たちが手順を教えてやらなければ)力技でしらみつぶしにやろうとするでしょう。けれども私たちはそんなつまらないことはしませんよね。コンピュータより、そしてもちろん人工知能より、私たちの方がずっと賢いのです。



【1】100チームのうち1回も負けなかったチームが優勝して、他のチームはいずれも1回ずつ負けます。そして「1試合ごとに1チームずつ負ける」のですから、

試合数は 「100-1=99 試合

 一般に 「トーナメント戦の試合数=チーム数-1」 です。


【2】まずフェイスブックでの友達になり方を確認しましょう。ある人が他の人に友達になることを「申請」して、相手がそれを「承認」したら友達になります。つまりフェイスブックの友達関係は常に双方向(両想い)なんですね。一方通行(片思い、もしくはストーカー)的な友達関係はありません。ということは、全ユーザーの友達の人数の合計は必ず「偶数」になるということです。・・・(1)
 ところで、各ユーザーの友達の数は偶数か奇数のどちらかですね。当たり前ですが。
 このうち「友達の数が偶数のユーザー」全員の友達の人数の合計は「偶数」ですね。「友達の数が偶数のユーザー」の数が偶数だろうと奇数だろうと、その合計は必ず「偶数」になります。・・・(2)
 ということは、(1)と(2)より「友達の数が奇数のユーザー」全員の友達の人数の合計は「偶数」でならなければならないことになります。・・・(3)
 ところが「友達の数が奇数のユーザー」の数が「奇数」だとすると(3)になりませんね。「奇数を奇数個足すと奇数になる」からです。これは矛盾です。
 というわけで「友達の数が奇数のユーザー」の数は「偶数」だとわかります。実際「奇数を偶数個足すと、偶数」になりますね。・・・(答え)


【3】(1) 順に、○ × ○ ○ ×

 図1はどこから始めても一筆書きできます。図3は二等辺三角形の底角の部分、2カ所のうち片方からスタートすれば、もう片方でゴールします。図4は右下か左下、そのどちらかからスタートすれば、反対側でゴールします。
 図2と図5はどうやっても一筆書きできません。

(2) に行く前に、「ところで、一筆書きって何だっけ?」を確認しましょう。それは、

  • ある点から線を書き始めて、ペンを紙から離すことなく、つながった1本の線で書くこと。なお、同じ線を2回通ってはならないが、交差してもよい。

     ・・・・・こんなんでどうでしょ。。。

(2) の答えは、

  • 奇数本の線が出ている頂点が2つ以下なら一筆書きできるが、奇数本の線が出ている頂点が3つ以上あると一筆書きできない。
  • 奇数本の線が出ている頂点が2つの場合、その片方の頂点からスタートすれば、後は任意のルートを通って、もう片方の頂点でゴールする。

 これがわかれば、図6のようにやや複雑な図形でも、一筆書きできるかできないかすぐにわかりますね。


【4】(1) 図1はできます。長方形の置き方は何通りかあります。
     図2はできません。どうやってもできないものはできません。
     さて、なぜでしょうか?

(2) その訳は、右図を見れば一目瞭然ではないでしょうか。
 1×2の長方形を置くと、グレーのマスと白のマスを1つずつ埋めます。もともとグレーのマスと白のマスは同じ数(8つずつ)ですから、グレーのマス2つに×をつけたり、白のマス2つに×をつけた場合はどう頑張っても正方形全体を埋めることは出来ません。一方、グレーのマス1つと白のマス1つに×をつけた場合は、正方形全体を埋めることができます。
 図1は右図でいうとグレーのマス1つと白のマス1つに×がついていますから埋められて、図2はグレーのマス2つに×がついていますから埋められないわけです。

 思い付くかと言われると難しそうですが、言われてみれば単純でしょ。

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