○ 「数学が嫌い」は「好き」の裏返し。数学のことがとても「気になっている」ことの証し。
○ 「数学が苦手」は「得意になりたい」という期待の現れ。きっかけをつかもうとしている。
○ 「数学なんか役に立たない」は「役立てたい」という願い。数学が使える場面を探っている。
「好き」の反対は「嫌い」じゃありません。「好き」の反対は「無関心」。関心がなければ、好きにも嫌いにもなりませんね。関心があってこそ好きになったり嫌いになったりするわけで、つまり「好き」と「嫌い」は実はすごく近いのです。どちらも「気になっている」という意味では、同じカテゴリーにあるのです。
たとえば「歴史が嫌い」という人はあまりいません。「歴史に興味がない」という人はいるでしょうけれど、彼らは「歴史が嫌い」とは言いません。好きとか嫌いとか言う以前に「興味がない」のであれば、好きにも嫌いにもならないわけです。
同じように「家庭科が苦手」という人もあまりいないでしょう。「上手になりたい」という気持ちがなければ、苦手だという意識は出て来ませんから。
「理科なんか役に立たない」という声もあまり聞きませんね。化学でも物理でも生物でも、そんなもの知らなくても生活する上で困らないといえば困らないわけです。その意味では数学も理科も同じなのですが、数学に限って「役に立たない」と言う人が多い。その差は、どこかで「役立てたい」という思いがあるか無いかの差なのではないでしょうか。
実はみんな「数学が好きに、得意になりたい。いろんな場面で数学を使いたい」と思っているのです。そうでなければ、他の教科ではあまり聞かない言葉、すなわち「嫌い、苦手、役に立たない」が数学で際立って言われるはずがないのです。
※ 僕は受験数学は嫌いです。苦手です。あんなもの本当に役に立たないと思っています。
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