2019年3月30日土曜日

エネルギーについて考える(説明のポイント)

情報科の教材「エネルギーについて考える」の《テーマ》は10個。
1.石油    2.石炭    3.水力    4.原子力   5.地熱
6.太陽光   7.風力    8.バイオ   9.エコカー  10.地球温暖化

この中の1つを生徒に与えますが、生徒に自由に選ばせたりはしません。
  ◇ 出席番号が1番・11番・21番・31番の生徒にはテーマ「石油」を、
  ◇ 出席番号が2番・12番・22番・32番の生徒にはテーマ「石炭」を、
       ・・・
  ◇ 出席番号が10番・20番・30番・40番の生徒にはテーマ「地球温暖化」を与えます。
 生徒が自力でできるように、同じテーマの人が席の近くにならないようにとの配慮によるものです。

プレゼンのために作るスライドは全部で6枚。
<スライド1> テーマ氏名を大きくはっきりと書く。
<スライド2> ネットから関連する統計データを探して、表を作りグラフ化する。
<スライド3> 前のスライドで引用した統計を分析して、そこから読み取れることを書く。
<スライド4> 発電の仕組み原理など。あるいは、そのエネルギーの特性
<スライド5> その発電のメリットデメリットをそれぞれ3つずつ挙げる。
<スライド6> 考えたり議論したりする際の論点焦点を、自分の問題意識に沿って提案する。



 <スライド1>のテーマは与えられたテーマからもっと絞り込んだテーマが望ましい。たとえば「原子力」というだけではまだまだ広すぎる。もっと論点・焦点を絞り込みたい。コストについてなのか、安全性についてなのか、資源量についてなのかなど。

 <スライド2>では、ネットからグラフになってるもの(画像ファイル)をコピペするのはダメ。表になってるもの(1次データ)を探して、自分で数値を入力してグラフ化するのがお約束。
 1次データを探しやすいのは「総務省統計局」のサイトです。とはいえ、そのサイトは日本国内のデータが充実している一方で、世界のデータはちょっと弱い。英文を読む気力があるなら、OECDやIMF、国連などのサイトが使えそうです。

 <スライド4>では図解して示すとわかりやすいでしょう。文章でダラダラ書くのは、パワポの使い方としてうまくない。せめて箇条書きにしてね。
 つまり、ここでもやっぱりコピペできないってこと。自分で編集するしかないわけだ。

 <スライド5>ではメリットとデメリットとを3つずつ挙げるのがお約束。そうすることで問題の本質が見えてくる。メリットが無いならそのエネルギー資源は要らないはずだし、デメリットが無いなら他のエネルギー資源は要らないはずだから。



 授業1時間目。以上のことを説明すると、生徒からいろんな声が上がりました。
◇ 「原子力」の生徒から「核兵器でもいい?」と。
  → それには「メリットとデメリット、3つずつ挙げてね」と。
◇ 「地熱」の生徒から「温泉は?」と。
  → それには「『肩こりに効く』なんてのは要らないよ」と。
◇ 「エコカー」の生徒から「子ども店長は?」と。
  → それには「データ探して、グラフ作ってね」と。
6枚のスライドに書くべきことがきちんと書かれていて、一貫性があればまぁ何でもいいわけです。
 出だし好調、我ながら「なかなかいい課題だなぁ」という実感です。


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