○ 空でチカチカ光るあれは何だ? すごくたくさんあるぞ。UFOか?その場で私が電話を受けたわけではないので正確な言葉・電話の件数はわかりませんが、そんな話が伝わっています。似たような話は他にもあって、2003年にアメリカ北東部からカナダにかけて送電網のトラブルで丸1日以上停電したことがあって、その際にも、
○ 空の一部がやけに明るいぞ。何かが大挙しておしかけてくるようだ。大丈夫だろうか?そんな通報が何件もあったそうです。ネットで検索すると、そんな話がいろいろ出てきます。いかにもありそうな話だなと思う一方で、話に尾ひれ葉ひれがついて大きくなったのかもしれないし、もしかしたら一種の都市伝説なのかもしれません。
夜も明るい都市に住んで星の存在を意識しない生活を送り、スターウォーズだとかエイリアンだとかUFOだとかそんな映画がたくさんある文化の中にいると、夜空にチカチカ光るものを見たときに、あるいは夜空で帯状に並ぶ光の集まりを見たときに、それを何かとても奇異なもの、珍しいもの、危ないもののように感じるのかもしれません。
さて、今日は宇宙人について考えます。次のような話をよく聞きます。
天の川銀河には1000憶個もの恒星があり、そんな銀河が宇宙には数え切れないほどある。恒星の中には太陽系と同じように惑星を持つものがあり、その数も途方もない数になるだろう。となれば、地球と同じように知的生命体が住んでいる惑星が宇宙にはたくさんあるに違いない。この広い宇宙のどこかに宇宙人がいるのは、ほぼ確実である。
仮にそうだとして、さて、宇宙人に出会える可能性はどれくらいでしょうか? なにしろ広いということは、ものすごく遠いということです。しかも、ものすごくまばらなのです。
地球から最も近い恒星までの距離は4.36光年。光の速さで移動しても4年以上かかります。地球から天の川銀河の中心までの距離は2万5千光年。地球からアンドロメダ銀河までの距離は230万光年。光でさえそれほど長い時間がかかるところに、どうやって行くのか? 比較的近くの10光年先までロケットで移動するのにも、数万年以上はかかるでしょうに。(質量がほとんどゼロの素粒子を加速するのにも膨大なエネルギーが必要で、まともに質量のある物体を光速近くまで加速することは、宇宙人にとっても夢物語だ)
ところで、人類であれ宇宙人であれ、何万年かのうちには絶滅するかもしれません。恒星は数十億年で爆発するか燃え尽きて、その恒星系のすべての生命が死に絶えます。仮にある時ある場所に生物がいたとしても、宇宙の時間からすればほんの一瞬にすぎないし、そこに行き着くのに要する時間と比べても、そこに生物がいる期間は決して長くはありません。
大丈夫です。宇宙人が地球を襲うことなど、まずありえません。何万年かそれ以上の時間をかけて宇宙を移動するのに値するような目的を、生物は持ちえないはずです。でも、そう言っちゃうと、ちょっと寂しいでしょうか。
このとてつもなく広い宇宙に宇宙人がいる確率は限りなく100%に近いでしょう。そして、このとてつもなく遠くてまばらな宇宙で宇宙人に遭遇できる確率は限りなくゼロに近い。
○ 絶対いるはずなのに、絶対見つかりそうにないもの、それが宇宙人です。このギャップが宇宙のロマン。。。
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