次の学習指導要領の改訂で情報科のカリキュラムに「統計」が入るという話があります。その統計で頻出するのが正規分布。正規分布のグラフを作るには、多くの人の身長から度数分布表を作ったり、サイコロを何度も投げて数をカウントするなどの方法もありますが、もっと簡単に作る方法を紹介しましょう。
それは「パスカルの三角形」を使う方法です。パスカルの三角形とは次のようなもので、横並びの2つの数の和をその下に書いていくと出来上がります。そしてこれが(a+b)のn乗の係数になります。
1
1 1
1 2 1
1 3 3 1
1 4 6 4 1
・・・
(図1)
ただし、このままではエクセルで処理しにくいので、下のように左端をそろえた形にします。
1
1 1
1 2 1
1 3 3 1
1 4 6 4 1
・・・
(図2)
では、ここから【問題】です。
【問】 「空欄」にエクセルの関数式を入れなさい。
パスカルの三角形(図1)から簡単に正規分布が作れる。ただし、エクセルで処理しやすいように、(図2)のように左端をそろえた形にする。
(図2)のような表をエクセルで作るには、まずA列を空けて(←ここがミソ)、セルB1の値を1とする。次にセルB2の計算式を 「 」 として、それを下方向・右方向コピーするだけ。これでパスカルの三角形の完成である。
続いて何行目かをグラフ化すれば、正規分布(に近いグラフ)になる。これぞ、世界一簡単な正規分布の作り方! に違いない。
設問中に「正規分布(に近いグラフ)」と書いた訳を一応説明しますと、正規分布とは一種の理想状態ですから、世の中には正確な正規分布になるようなものは無いんです。身長の分布もサイコロの分布もテストの得点分布も同じです。では、ここで問題の【答え】を示しましょう。
Ans. = A1+B1
ほら、とっても簡単でしょ。
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