さて、そんな「13日の金曜日」に関する重要な《定理》があります。
《定理》恐ろしいことです。毎年毎年「13日の金曜日」が必ずやってくるのです。その日に何が起きるのか?という点も怖いですが、そんな日が毎年やってくるというのもそのまんまでホラーです。
「13日の金曜日」は毎年ある。
では、《証明》してみましょう。ここでは高校数学で習う「合同式」を使います。合同式は2012年度高校入学の代から数学Ⅰに入りました。つまり、高校で必修項目になりました。それ以前の方には「剰余系」と言った方がわかりいいかもしれませんが、いずれにせよ「7 で割った余り」で分類するということです。
《証明》ところで、証明するにあたって、1月1日から始めたり、うるう年を考えたりする必要はありません。5月13日から始めれば十分です。
日曜=0、月曜=1、火曜=2、水曜=3、木曜=4、金曜=5、土曜=6 とする。
また、ある年の n 月13日の曜日を d (n) とする。
d (5)=k (k=0 , 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6) のとき、7 を法として (mod 7)、
d (6) ≡ k+31 ≡ k+3
d (7) ≡ (k+3)+30 ≡ k+5
d (8) ≡ (k+5)+31 ≡ k+1
d (9) ≡ (k+1)+31 ≡ k+4
d (10) ≡ (k+4)+30 ≡ k+6
d (11) ≡ (k+6)+31 ≡ k+2
このことから、d (5) から d (11) までに 0 ~ 6 の値が1回ずつ現れる。
つまり、5月から11月までの7カ月間の「13日」にすべての曜日が1回ずつ現れる。
以上から、毎年「13日の金曜日」がある ことが示された。//
でも、13日の金曜日に不吉なことが起きるというのは本当なのでしょうか? それとも単なる迷信なのでしょうか?
その点について欧米諸国はわりと真剣に検証しています。つまり、統計をとって「13日の金曜日に良くないことが起きる頻度を他の日と比較する」ようなことを各種機関が調べたりしているのです。そして「13日の金曜日に良くないことが起きるのは統計的に有意である」という発表があったり、「いや、そんなことはない」という発表があったりして、なんともミステリーな様相を呈しています。
無暗に信じるでもなく、迷信として切り捨てるでもなく、統計的に検証する。これこそ科学的な態度といえるのかもしれません。
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