2019年4月17日水曜日

限りある資源の最も有効な使い方(慶応大の入試問題より)

(慶應大学・総合政策学部入試2017「数学」より)

 いま、10棟の工場が地下水を汲み上げて操業している。工場には1から10までの番号がついており、工場 i の地下水の汲み上げ量をxiで表すことにする(xi≧0 , i=1 ,…, 10)。また、各工場の地下水の汲み上げ量が増加すると、地下水の平均的な水位が低下することにより、汲み上げに要する費用が増加し、地下水の汲み上げ量1単位あたりの利益が減少する。いま、(x1 ,…, x10)を x と表し、地下水の汲み上げ量1単位の利益を
10
Σ xi>25 のとき、p(x)=25-Σ xi
k=1
それ以外のとき、  p(x)=0
と定義する。この値は各工場で共通とする。すると、工場 i の利益は p(x) xi で表すことができる。

(1) 各工場が互いに協力して Σ p(x) xi を最大化するように地下水の汲み上げ量を決めた場合の工場 i の汲み上げ量を xi’ とすると、すべての工場の利益の合計は
10
Σ p(x') xi'=
k=1
となる。ここで、x’ は(x1’ ,…, x10’)を表す。

(2) 他の工場の地下水の汲み上げ量はあたえられたものとして、各工場が自らの利益を最大化するように地下水の汲み上げ量を決めた場合の工場 i の汲み上げ量を xi" とすると、すべての工場の利益の合計は
10
Σ p(x") xi"=
k=1 
となる。ここで、x" は(x1" ,…, x10")を表す。



《答え》
(1) 625 / 4
(2) 6250 / 121

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