2019年4月15日月曜日

慶応SFC入試は数学もちょっと変わってる(1)

 慶応大学SFC(湘南藤沢キャンパス)には総合政策学部と環境情報学部があって、そこの入試の小論文が変わってるという認識はあったが、数学もちょっと変なのに気がついた。2004年度の問題を紹介しよう。



(2004年度 慶大・総合政策学部・入試「数学」より)

(1) 天使はつねに真実を述べ、悪魔はつねに嘘をつく。A,Bは悪魔か天使であることはわかっているが、どちらかはっきりしない。Aがこういった。「わたしが天使ならば、Bも天使です。」この二人の正体は    である。

  [選択肢]  1.A,Bともに天使     2.Aは天使、Bは悪魔
       3.Aは悪魔、Bは天使    4.A,Bともに悪魔

(2) 3人の女神が口論している。もっとも美しい女神はただ一人であるとする。
    アテナ    「もっとも美しいのはアフロディテではない」
    アフロディテ 「もっとも美しいのはヘラではない」
    ヘラ     「わたしがもっとも美しい」
  もっとも美しい女神だけが真実を述べている。それは    である。

  [選択肢] 1.アテナ  2.アフロディテ  3.ヘラ


(2004年度 慶大・環境情報学部・入試「数学」より)

(3) イニシャルがN,M,Tの3人がA,B,Cの椅子に座っている。
  かれらはつぎのように主張している。
    Aに座っている人の主張 「Bに座っている人はNです」
    Bに座っている人の主張 「Cに座っている人はNです」
    Cに座っている人の主張 「Aに座っている人はMです」
  少なくともNは真実を述べている。するとA,B,Cに座っている人の名前はそれぞれ    である。

  [選択肢]  1.N,M,T  2.N,T,M  3.M,N,T
       4.M,T,N  5.T,N,M  6.T,M,N

(4) 1,2,3番の3人が面接を受けている。
  このうちいつも真実を述べるのは1人だけで、他の2人は嘘つき(いつも嘘をつく)である。
    1番の発言  「2番の人は嘘つきです」
  この発言から、   番の人が嘘つきであることが確実にいえる。



 受験生にとってこの問題は、難しいんだろうか? それとも簡単なんだろうか? いや、難しいか簡単かというより、慣れているかいないかという問題なのかもしれないが。

 では、解説・解答といきましょう。
 まずは(2) と (3) をまとめて。どちらも 背理法 で攻めるのがよさそうです。

(2) アテナが最も美しい女神と 仮定 すると、アフロディテの発言が正しいことになって 矛盾 する。
   アフロディテが最も美しい女神と 仮定 すると、どの女神の発言も 矛盾しない
   ヘラが最も美しい女神と 仮定 すると、アフロディテの発言が正しいことになって 矛盾 する。
   以上から、もっとも美しい女神は アフロディテ ということになる。

(3) も同じように 背理法 で攻めると ・・・ (中略) ・・・ A,B,Cに座っているのはそれぞれ M,T,N とわかる。

(1) と (4) は説明しにくいので ・・・ (中略) ・・・ (1) の答えは で、(4) の答えは

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