(2016年初春)
【問題】
「たけやぶやけた」のように、上から読んでも下から読んでも同じ言葉になるものを回文といいます。
さて、年が明けて2016年になって、すでに2015年は終わってしまいましたが、実は2015年は回文年でした。というのは、2015という数が見事な回文数だからです。
もちろんそのままでは回文ではありません。前から読むと「2015」で、後ろから読むと「5102」ですから、まるで違います。けれども、2015を素因数分解すると、回文になるのです。
2015=13×5×31
ほら、見事な回文になりました。右辺は、右から読んでも左から読んでも「13×5×31」ですね。
では、ここで【問題】です。十進数の2015を二進数で表しなさい。
《解答》
なにはともあれ、やってみましょう。
2015=1024+512+256+128+64+16+8+4+2+1(← 32 が抜けている)おぉっ、またまた見事な回文になりました。二進数表記したものは、右から読んでも左から読んでも「11111011111」になります。というわけで、正解は「11111011111」です。
=210+29+28+27+26+24+23+22+21+20 (← 25 が抜けている)
=11111011111 (2)
《解説》
なんのことはない、単に十進数を二進数に変換するだけの問題といえばそうなのですが、たまたまきれいな回文風の数になったものですから、問題を作ってみました。2015を素因数分解すると回文風になるという話はネット上で見かけたものです。
実はこの問題を思いついたのはつい最近のことで、実際の試験にはまだ出していません。2015年は終わってしまったけれど、2015年度ということならあと1回だけ使うチャンスはありますが。
試験に出していないので何とも言えないのですが、もし出したら正答率は思いのほか高くなるんじゃないでしょうか。というのは、2015という大きな数を二進数に直すと計算ミスが頻発しそうですが、上のように出せば生徒たちは「回文になるのかな?」と思いながら計算するでしょうから、計算ミスは減ると思うのです。回文風の結果が出た生徒は自信をもって答え、そうならなかった生徒は計算し直して、多くの生徒が正解に辿り着くような気がするのですが、いかがでしょうか。
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