ベクトルの【問題】を「平面ベクトル」と「空間ベクトル」に分けて捉えるのはうまくない。それよりも「矢印問題」と「内積問題」に分けて捉える方が良い。
内積問題とは「内積情報を含む問題」のことだが、ここでいう内積とは、いわゆる内積 a・b だけではなくて、長さも角度も面積も体積も含む。
そしてそれら、すなわち内積も長さも角度も面積も体積も含まない問題が「矢印問題」である。そこで出てくるものは「比の情報」だけである。
そしてそれら2つでは、解き方がまるで異なるのである。内積問題ではひたすら内積を計算するのみ。典型的にはベクトルの絶対値の2乗を展開することだ。その場面では図を描いたり考えたりすることにあまり意味はない。うまい解き方もない。ただひたすら内積計算(実際には展開)するのみである。
一方、矢印問題では図を描くことが必須。矢印をしっかり追うためである。そしてその問題でほとんどいつも現れるのが「交点」。その場面で万能に使えるテクニックが「s:1-s , t:1-t とおいて、係数比較」である。そして多くの問題で裏技的テクニックが使える。
以上のことは、平面ベクトルでも空間ベクトルでも言えることだ。教科書の分類ではベクトルは「平面ベクトル」と「空間ベクトル」に別れているが、【問題】の解き方という観点で分けると「矢印問題」と「内積問題」に分ける方が合理的なのである。
矢印問題では「s:1-s , t:1-t 法」が万能で、いろんな裏技も使える。一方、内積問題では「ひたすら内積計算するのみ」で、そこに裏技もテクニックもない。
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