2019年10月24日木曜日

核家族の終わり

 家族に子供がたくさんいれば、子供がみんなずっと家にいるわけにはいかない。親と同居するのはそのうちの1人で、他の子供たちは結婚したら独立して新たに家を持つのは自然なことだ。仕事を求めて地方から都会に出て行く場合も然り。こうして核家族が発生した。核家族では子育てのために誰かが家に常駐するのも自然なことで、母親がその役割を担った。それが、ここ30年の日本の姿だった。


 ところで、子供の数が少なくなれば、この形は変わっていかざるをえなくなる。少ない子供たちがみな家から出て行ったら、老人だけの家庭が出来上がる。そうなると、元気な老人もたくさんいるのに、やることがない。女性の社会進出が進んでいるとはいえ、母親は相変わらず仕事に出にくい。両親が仕事に出れば、両親の負担が増え、子供にとっても育ちにくい環境になる。もちろん子供を産みにくい。


 でも、考えてごらんよ。家庭に子供が少ないなら、やがて独立して自分だけの家を持たなければならないということにはならない。子供が2人なら、2人とも自分の親、もしくは配偶者の親と一緒に住むことができるのだ。3世代が一緒に住めば、じいさん・ばあさんは子供の世話という社会的任務を引き受けられて、とうさん・かあさんはバリバリ働けて、子供たちは家族と一緒にすくすく育つのだよ。


 上図はこれまでの姿。中図はたった今の姿。下図は間もなくこうなるであろう姿。それぞれ典型的な姿。

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