2019年3月21日木曜日

ゲーム理論(2004年度センター試験より)

 2004年度の大学入試センター試験の政治・経済に「ゲーム理論」の問題が出題されていた。以下、引用する。



第4問 (リード文省略)
問5 下線部(e)に関連して、国家間の協力が容易でないことを説明する際に、次のようなゲームを考えることができる。このゲームでは、A国とB国の二国があり、お互いに相談できない状況で、それぞれが同時に「協力」か「裏切り」かのどちらかの戦略を選択する。そうして選択された戦略の結果、それぞれの国は表中の該当する得点を得ることができる。より高い得点がそれぞれの国にとって望ましい。たとえば、A国が「協力」を選びB国が「裏切り」を選べば、A国は1点を獲得し、B国は11点を獲得することになる。この表に関する説明として適当でないものを、下の(1)~(4)のうちから一つ選べ。

B国
協力裏切り
A国協力A国に10点
B国に10点
A国に 1点
B国に11点
裏切りA国に11点
B国に 1点
A国に 2点
B国に 2点

(1) 双方の国は、お互いに「協力」を選ぶ方が、お互いに「裏切り」を選ぶよりもより高い得点を得ることができる。
(2) A国にとって、B国が「裏切り」を選ぶよりも「協力」を選んだ方が、より高い得点を得ることができる。
(3) 双方の国は、相手国の選択にかかわらず、「協力」よりも「裏切り」を選ぶ方が高い得点を得られる。
(4) A国にとって、最も高い得点を得ることができる戦略は「協力」であるが、それにはB国が「裏切り」を選択しないという条件が必要である。



 元ネタは「囚人のジレンマ」という名で呼ばれているゲーム理論の有名問題で、その変形版といえよう。
※「囚人のジレンマ」:各個人が自分にとって最適な選択をすると、全体として最悪の結果になるような状況。

<答え>は (4)


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