ゲーム理論は経済学・政治学・社会学でよく使われるツールになっています。その理論的なベースは数学にあります。ところで、ゲーム理論とはなんなのか? ここではざっくり答えておきましょう。それは人と人との「コミュニケーションのモデル」です。「駆け引きの科学」と言ってもいいでしょう。
ゲーム理論が自然科学と異なる点は、プレーヤーに意思があることです。そして、意思が結果を左右することです。相手の動きが変われば、自分も動きを変えます。自分が動きを変えれば、それに応じて相手も動くでしょう。スポーツでもビジネスでも恋愛でも、人はこのように動きます。それを扱うための枠組みがゲーム理論だといってもいいでしょう。
授業や講習などでやるなら、想定時間は6時間。ゲーム理論の問題を3パターンに分け、1~3時間目のそれぞれの時間の前半でサンプル問題を1題ずつ説明し、その時間の後半ならびに4~5時間目にどんどん問題を解きます。
問題 | テーマ | 解説・解答 | 時間 |
− | ゲームの解き方 | ゲームの解とは? | 1 , 2 , 3 |
1 | 同時ゲームのサンプル | 旅行の行き先(利得表) | 1 |
2 | 時間差ゲームのサンプル | ジャンケン(ゲームの木) | 2 |
3 | 確率ゲームのサンプル | サッカーのPK戦(期待値グラフ) | 3 |
4 | 練習問題 No.1(同時ゲーム) | 分捕り合戦の取り分 | (1) |
5 | 練習問題 No.2(同時ゲーム) | ゲームを変える | (1) |
6 | 練習問題 No.3(時間差ゲーム) | 先手必勝と後手必勝 | (2) |
7 | 練習問題 No.4(同時ゲーム) | 社会的ジレンマの数々 | (1) |
8 | 練習問題 No.5(時間差ゲーム) | 駆け引きの力学 | (2) |
9 | 練習問題 No.6(確率ゲーム) | 利得表 連立方程式 3Dグラフ | (3) |
10 | 練習問題 No.7(記述式問題) | 就活の力学 大手 VS 零細 | (1 , 2) |
− | 予備問題 | ぶたレース 共同作業 あいのり | (1 , 2) |
− | ところで、ゲーム理論とは? | − |
※ 上表中の (1) は「1時間目の後半以降に生徒が取り組める問題」です。(2) , (3) も同様。
なお、ゲーム理論は大学入試問題でも何度か出題されています。
大学入試 | 教科 | |
センター試験 | 2004年度 2008年度 2011年度 2016年度 | 政治・経済 |
慶應大学 | 商学部2007年度 商学部2009年度 | 論文テスト |
早稲田大学 | 法学部2007年度 | 政治・経済 |
京都大学 | 文系学部1977年度 | 数学(確率) |
その他、読み物系は以下をどうぞ。
シェア・タクシーの運賃をどう割り振るか? | ゲーム理論で「賭け事」を解く |
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