2019年3月25日月曜日

車は無限に速くなる?

 「モデル化とシミュレーション」の授業4時間目の続き。今度は生徒たちにチャレンジしてもらいましょう。「条件設定→図解モデル→数式モデル→エクセル関数→グラフ化」の一連の流れをまるごとやってもらいます。
     <トライアル3-2
車のアクセルを踏み続けるとやがて無限に速くなるかというと、実際にはそうはなりません。
「アクセルを踏み続けるときの車の速度変化」をシミュレーションしてみよう。
物理の時間に習ったことからすれば、加速し続けると速さは無限大になります。けれども実際には、車のアクセルを踏み続けても無限大の速度になったりはしません。ある程度の速さになると頭打ちになって、どこかで安定しますね。その様子をモデル化して、速度が変わる様子をグラフに表してみましょう。
 車の速度に影響を与えるものはたくさんあります。エンジンの性能、空気抵抗、路面との摩擦・・・。上り坂と下り坂では違うでしょうし、車の形や風の強さ・向きによっても変わってくるでしょう。
 さて、どの条件を含めて、またどの条件を外して考えればいいでしょうか。そこが難しいところです。

 「速度」のグラフを描くのですから、速度がストックになります。それを変化させるものがフローです。「アクセルを踏む」ことは「加速」要因になりますが、これだけでは速度が無限大になってしまう。だから、それに対抗して「減速」要因を立てる必要があります。この2つをなるべくシンプルな形で取り込めばいいのです。
結局のところシンプルに考えれば、右のような図解モデルで表せます。
数式モデルは、
◇ 加速=定数
◇ 減速=速度×比例
となります。
 これは、先ほど紹介した<基本形1>と<基本形2>を組み合わせただけで、図解モデルの形は「積立貯金」の場合と同じです。2つの違いはストックからフローを足すのか引くのかの違いだけです。
 シミュレーションの例は次の通りです。


  ◇ セルF4の式は = C$2    (数字を入れても可)
  ◇ セルG4の式は = H3*C$3  (= H3*0.1 も可)
  ◇ セルH4の式は = H3+F4-G4

それぞれ下方向にコピーして完成です。ちなみに、ここで使った関数は四則だけです。


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