2019年3月21日木曜日

数字選びゲーム

 慶応大学商学部2007年度入試「論文テスト」を文章を多少アレンジして掲載します。(論文テストの一部。この設問は数を答えるだけで、論文形式ではない)



次の空欄 (1) ~ (6) にあてはまる数を答えなさい。
 
 いま、100人のグループに対して、各人に 1 以上 100 以下の好きな整数を1つ選んでもらい、全員の数値の平均値の 2/3 に最も近い数を選んだ人が勝者であるというゲームを行うものとする。このゲームに勝つために、あなたはどの数字を選ぶだろうか。
 もし全員が ランダム(無作為)に数字を選んだならば、その平均値は 50 となる。そこで、その 2/3 に最も近い整数を考えると 33 となる。すなわち、ゲーム理論を学んだあなただけが合理的に考えて、他の全員が何も考えずに適当に数字を選ぶならば、あなたは 33 を選んで、あなたが勝者になるだろう。
 けれども、全員がゲーム理論を学んでいて、全員が同じように合理的に考えるなら、全員が 33 を選ぶだろう。そして全員が 33 を選ぶなら、あなたは戦略を変えて (1) を選ぶだろう。そうすれば、あなたが勝つ。しかしここでも全員が同じように推論するなら、さらにその 2/3 に近い整数 (2) でなければゲームに勝てない。しかし、再び全員が同じことを考える可能性があるので、あなたは (3) を選ぶことになるだろう。この思考プロセスを続けていくと、さらに数字は (4)(5) と続いていくことになる。そして、最終的には (6) でなければ勝者になれないことがわかる。このように、もしすべての人が完全に合理的だと仮定するならば、全員が同じ数字を提示することになり、全員が勝者となる。



Ans.  (1) 22  (2) 15  (3) 10  (4) 7  (5) 5  (6) 1


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