檻の中に2匹のブタがいます。大きいブタは小さいブタより力が強く、足が速く、たくさん食べます。ボタンを押すと、ボタンから100m離れたところにあるエサ場から1㎏のエサが出てきます。今日一日のエサは2匹あわせてこれだけです。2匹がいっしょにボタンを押すと、大きいブタが速くエサ場に到達し、小さいブタは遅れるので、大きいブタは800g、小さいブタは200g食べられます。小さいブタがボタンを押し、大きいブタがエサ場で待つと、小さいブタが走っている間にエサは全部大きいブタに食べられてしまいます。大きいブタがボタンを押し、小さいブタがエサ場で待つと、大きいブタは400g、小さいブタは600g食べられます。2匹がエサ場で待って、どちらもボタンを押さなければもちろんエサは出てきません。2匹ともなるべく多くのエサを食べたいと考えています。さて、この2匹のブタは今日それぞれ何gずつエサにありつけるでしょうか?
小さいブタ | |||
ボタンを押す | エサ場で待つ | ||
大きいブタ | ボタンを押す |
ア
( , ) |
イ
( , ) |
エサ場で待つ |
ウ
( , ) |
エ
( , ) |
※ 表中の空欄には( 大きなブタの利得 , 小さなブタの利得 )が入る。
《解説・解答》
<表1> | 小ブタ | ||
ボタン | エサ場 | ||
大ブタ | ボタン | ( 800 , 200 ) | ( 400 , 600 ) |
エサ場 | ( 1000 , 0 ) | ( 0 , 0 ) |
2匹のブタが食べられるエサの量を表にしたものが <表1> である。小さなブタにとってはボタンを押しに行かずにエサ場で待った方が多くのエサにありつける。だから、小ブタは大ブタがどうするかに関係なくエサ場で待つ。そうなると大ブタは自らボタンを押しに行くしかなくなる。そうしないと、全くエサにありつけないことになるから。結果として、力が強くて足が速い大ブタよりも、力が弱くて足が遅い小ブタの方が多くのエサを食べることになる。
<表2> | 小ブタ | ||
ボタン | エサ場 | ||
大ブタ | ボタン | ( 700 , 100 ) | ( 300 , 600 ) |
エサ場 | ( 1000 , −100 ) | ( 0 , 0 ) |
<表2> はボタンを押して走る分をマイナス 100 の利得と見積もって表にしたものである。この場合もゲームの解は同じである。
以上から、ゲームの解は、
イ:大きなブタがボタンを押し、小さなブタがエサ場で待って、大きなブタが 400g、小さなブタが 600gのエサにありつける。
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