2019年3月16日土曜日

なぜ靴下をテーブルの上に置くのか?

 妻が娘に「どーしてあなたは靴を脱ぎっぱなしにするの!?」と言った。はあわてて靴を下駄箱にしまった。
 続いて妻は息子に「どーしてあなたは靴下をテーブルの上に置くの!?」と言った。息子は動かなかった。 
 この瞬間、ボクは事態がのみ込めた。そして笑ってしまった。
 解説しよう。は妻の言葉を「靴を片づけなさい」という命令と受け取った。そして命令に従った。
 息子は妻の言葉を「なぜ靴下をテーブルの上に置くのか?」という疑問と受け取った。そして「なぜなんだろう?」と考えた。そういうことなのである。
 ここで、「娘は素直な良い子で、息子は言うことを聞かない困ったヤツ」と思わないでほしい。同じ男としてたまには息子の肩を持ってみるが、息子の反応は妻の言葉を素直に受け取った結果なのだ。「どうして?」と聞かれたから、理由を答えようとしたのである。何も間違ったことはしていないじゃないか。
 男の脳は、基本的にそのように働くのである。ただ、息子はすぐにその理由を説明できなかった。だから動かなかったのである。とはいえ、もし息子が即答したら、妻は怒り出したに違いないのだが。
 
 ボクが笑っているのを見て、息子もようやくわかったようだ。そして、妻にこう言った。
「『靴下をテーブルの上に置くな』 って言ってくれれば置かないのに、『どうして?』って聞くから『どうしてなんだろ?』って考えちゃったよ」と。妻はやっぱり怒り出した。
 最近じゃ娘もボクに言うんだ。「どうしてパパは・・・なの!?」って。そういうときボクの脳はまず「どうしてなんだろ?」って思考回路に行っちゃうんだ。そして一呼吸おいて「あぁそうか、・・・ という意味なのか」とようやくわかるのである。
 
 男だったらそういうときには「・・・するな!」(しないで!)って言うのにね。かくも女と男がわかり合うのは難しい。


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