2019年3月17日日曜日

グー・パーじゃんけんで勝負する

こんなゲームを考えてみよう。

【問】A君とB君がグー・パーだけを出してじゃんけんする。チョキは出さない。
  このとき、次のように勝ち負けが決まる。
  • 両者が同じ手ならB君の勝ち。グー・グーなら6点、パー・パーなら1点をB君が得る。
  • 両者が違う手ならA君の勝ち。このときA君は3点を得る。
さて、この勝負、A君とB君ではどちらが有利か?

◇ A君もB君もグーとパーを同じ割合で(それぞれ 1/2 の確率で)出すとするなら、A君の得点の期待値は


│ (このスペースで計算する)


となって、A君が不利で、B君が有利ということになる。

 ところが、である。A君は何もグーとパーを同じ割合で出さなきゃいけないわけではないのだから、もっと違う割合で出すことにすれば、A君の方が有利になるのである。結論を言ってしまうと、

◇ A君がグーとパーを 4:9 の割合で出せばいい。
B君がグーを出す確率を p ,パーを出す確率を 1-p として、A君の得点の期待値を計算してみると、



│ (このスペースで計算する)



見ての通り、p の値に関わらず、A君の得点の期待値はプラスになる。つまり「B君がグーとパーをどのように出そうが、A君が有利になる」ということだ。

 ところで、A君がグーとパーを出すときの理想的な割合は、どうすれば見つけられるか?
 そう、そこが一番の抑えどころ。それが「最適化」です。結果が「最適」になるように「係数」を決める。将来戦略的に使える確率計算、また人工知能がやっているのは、それなのです。
(最適解の見つけ方は こちら をご覧ください)



《解答》
(前半のスペース)
-6×1/4-1×1/4+3×1/2 = -1/4

(後半のスペース)
-6×4/13×p+3×4/13×(1-p)+3×9/13×p-1×9/13×(1-p)
= (-24p+12-12p+27p-9+9p)/13 = +3/13

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