フェルミ推定するときルールは特にありません。何を考えるかによって手順は違っていいんでしょう。けれどもそれじゃ目安にもなりませんので、ひな型として書いてみます。フェルミ推定する際は、
◇ まず全体をいくつかに分類して ┌ ●=○×○×○と考えるのが良いでしょう。
(場合分け●+▲+■) 答え┼ ▲=△×△×△
◇ 次にそれぞれをいくつかの積で表す └ ■=□×□×□
(因数分解○×○×○)
大事なことは、アバウトでいいからとにかく数値を出すことです。そのために、知っていることから始めるのではなくて、大局的にみるように心がけましょう。細部にこだわってそこだけ精度を上げても全体にはほとんど影響しません。たとえば電信柱の件でいうと、いきなり町内の電信柱の数を正確に数え上げても全体の数を知るにはあまり役に立ちません。
生徒にも実際に1つやってもらいましょう。制限時間は5分です。紙に書いて手計算しながら、制限時間内に答えを出してもらいます。
<トライアル7-1>こんなところでしょうか。「入ったことがないから、わからない」というかもしれませんが、店の前を何度も通っているはずですから、ある程度のことはわかっているはずです。「店を覗きに行きたい」と思うかもしれませんが、覗きに行くならフェルミ推定した後にした方が効果的でしょう。
学校の前にあるラーメン屋の店主の年収は?
◇ 年収=売上-経費
◇ 売上=(ラーメンの値段-原価)×座席数×回転数×年間の営業日数
◇ 経費=(1月当たりの家賃+光熱費+人件費)×12か月
もう1問。制限時間はこれも5分。並んでいる隣同士が同じ問題にならないように、列ごとに違う問題に取り組んでもらいます。
<トライアル7-2>要領は、まず「場合分け」、そして「因数分解」です。制限時間は5分。では、レディー、ゴゥ。
◇ 今日一日で山手線に乗った人はのべ何人か?
◇ 今この瞬間にコンピュータを使っている人は、世界中に何人いるか?
◇ ○○先生が次の都知事選挙に立候補したら、何票取れるか?
5分後に紙を回収して、その後で生徒の何人かに各自の計算法と計算結果を発表させました。
<山手線>では「ラッシュ時間帯とそれ以外」に分けて、「1両の人数×車両数×電車の本数」・・・でしょうか。
<コンピュータ>では「先進国と発展途上国」に分けたり、「サラリーマンとそれ以外」に分けたり、「起きてる人と寝てる人」に分けたり。
<都知事選挙>では「都民人口→有権者→投票率」とたどって、「知人と浮動票」に分ける・・・こんな感じでしょうか。
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