2019年3月24日日曜日

図解モデルの描き方

 「モデル化とシミュレーション」の授業3回目。この時間は「図解モデルの描き方」と「数式モデルの書き方」を説明します。まずは「図解モデルの描き方」から。
 図解で使うパーツは、次の4つです。


 以下で「ストックとフロー」 、「パラメータとファンクション」に分けて説明します。

◇ ストック と フロー


 ストックが蓄積量 を、フローが変化量を表します。
 たとえば、人口をストックとすれば、増加数と減少数 がフローになります。あるいは、温度をストックとすれば、上昇と下降 がフローになります。
 なお、図1のように増加と減少を分けるのが普通でしょうが、フローをいくつ立てるかは柔軟に考えてかまいません。図2のように細かく分けてもよいし、図3のように増加と減少を1つにまとめてもよい。
 最終的にグラフ化するのはストックで、それを変化させるのがフローです。いずれにせよ、ストックとフローの関係式は足し算か引き算にしかならないので単純です。一般的には、次のような式になります。

  • ストック = 前のストック + 増加量(インフロー)- 減少量(アウトフロー)


◇ パラメータ と ファンクション


 フローを決める要因がパラメータ で、その関係を示すためにフローに向けて引く矢印が ファンクションです。
 ポイントは、すべての矢印がフローに向かっていること。 そして、すべてのフローに最低1つの矢印が向かっていること。 上に書いたように、フロー(変化量)が分かれば、後は足し算・引き算でストック(蓄積量)を計算できます。そのために、矢印(ファンクション)を引きながら、何がフローを決める要因(パラメータ)なのかを明確にするのです。
 細かい関係式は、この後「→ 数式モデル → エクセル関数」とだんだんと具体化していけばいいので、この段階では分かりやすい言葉で表しておけば十分です。ただし、フローを決めるために必要なパラメータを一通り書き出しておきましょう。


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