2019年3月25日月曜日

コインを投げる

 授業1回目。まず「モデル化とシミュレーション」の作業の流れを話して、1学期に学習した関数を確認し、グラフの描き方を説明します。 (前回の記事 をご覧ください)
 続いて、新しい関数を1つ紹介します。 このカリキュラムで新たに扱う唯一の関数です。
 それは、乱数を表す RAND 関数です。 RAND 関数の書式は 「= RAND ( )」 のように RAND の後ろにカッコ ( ) をつけて表しますが、 ( ) の中はいつも空っぽです。
 セルに 「= RAND ( )」 と入力すると、0 と 1 の間に均等に出てくる乱数が表示されます。 そして、それをちょっと工夫すると、コイン投げの表裏やサイコロの目などのモデルが作れます。
     <トライアル1
 RAND関数を使ってコインの表裏(表を0で、裏を1で表す)とサイコロの目をモデル化し、エクセル上でコインとサイコロを100回ずつ投げて、コインの表裏とサイコロの1~6の目が出た回数をカウントし、グラフに表す。
コインの表裏のモデルを作るには 0 と 1 の間の乱数を均等に2つに分ければよい。IF 関数(条件分岐)を使ってもいいし、ROUND関数(四捨五入)を使ってもいい。すなわち、次の式のどちらでも「コイン投げ」のモデルになります。
= IF (RAND( )<0.5 , 0 , 1)
= ROUND (RAND ( ) , 0)
サイコロの目をモデル化するにはどうすればいいでしょうか。IF 関数で6つのものに分けるのは現実的ではありませんから、別の方法を考えましょう。そのためにまず RAND 関数で得られる値(0 ~ 1 の乱数)を 6 倍します。そうすると 0 から 6 までの乱数が得られますから、その小数点以下を切り捨てればよい。関数式は、
= ROUNDUP (RAND ( )*6 , 0)
となります。 これが「サイコロの目」のモデルです。
 これらの式をエクセルのセルに入力して 100 個分コピーすれば、100 回ずつ投げたことになります。 続いて COUNTIF 関数を使ってコインの表と裏、サイコロの目の回数をカウントします。それらのセル範囲をマウスで選択して、「挿入」リボン →「グラフ」と辿って「棒グラフ」を選べば完成です。


 「数式リボン」の「シート再計算ボタン」をクリックすれば何度でもシミュレーションできます。


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