2020年6月28日日曜日

AI時代の「整数問題」の学び方

 オンライン授業7回目(→ https://youtu.be/66THpH1OJsk )の範囲は数学A「整数問題」ですが、いつものように熱い語りから入ります。
  ○ 人工知能時代の「整数問題」の学び方
  ○ プログラミング思考力とは?
  ○ 整数問題とプログラミングは相性が良い
その上で「整数問題」を3問扱います。やれるもんならやってみろってんだ。


2020年6月24日水曜日

新型コロナは哲学のタネ(アンケート)

 オンライン授業後のアンケート、1回目2回目と続いてきて、3回目の今回は新たな装いで登場した。アンケートというより、ワークショップと呼んだ方が良さそうなものになっている。しかも数学とはほとんど関係がない、新型コロナ・ウィルス関連である。

新型コロナの哲学のタネ
気持ちが大事、話して聞くのが楽しい、未来はやってくる 
(下の質問への答えが、お互いに見えるような設定にします。そのことを承知で答えてください。匿名可です)
* 必須
コロナ禍中のあなたの気持ちを、場面に分けて1つずつ選んでね。*


安堵怒り悲哀期待不安無力貢献その他
報道に接して ◯  ◯  ◯  ◯  ◯  ◯  ◯  ◯ 
自分の今の生活
コロナ後を想う
報道に接してあなたが感じたことを、具体的に自由に書いてください。
回答を入力 

今の生活であなたが感じていることを、具体的に自由に書いてください。
回答を入力 

コロナ後の世の中はどのように変わるだろうか? あなたはどのように変えたいか?


世の中はどのように変わるだろうか?あたなはどのように変えたいか?   
学校・学習  
経済・仕事  
情報・メディア  
交通・レジャー  
衣食住・暮らし  
上の10個の枠のいくつかについて、具体的に自由に書いてください。
回答を入力 

よろしければ、お名前を。→ 「3H01 姓名」(みんなに見えます)
回答を入力 

送信


 こんなアンケートが実施できるのは、過去2回のアンケートの経験があったからだ。最初からそのつもりで進んできたわけではないが、結果としてうまい具合にこんな感じで進んでいる。

2020年6月21日日曜日

今回のオンライン授業は、アンケートが一番のウリ

 5月中旬に始めて週1回のペースでオンライン授業を続けてきて、今日6回目の授業動画(→ https://youtu.be/BwAj60uc-ds )をアップした。
 内容は、まず新型コロナ・ウィルスに関して3つの話をして、続いて「三角比」の「正弦定理・余弦定理」から3つの【問題】を提示した。
○ 新型コロナは哲学のタネ
   ├「マスクやぁめた!」のロードマップ(※1)
   ├「ビート板消毒」の本気度は?   (※2)
   └ アビガンか、レムデシビルか    (※3)
○ 正弦定理・余弦定理
   ├ 三平方定理 → 余弦定理 (※4)
   ├ 円周角定理 → 正弦定理 (※5)
   └ 15° の三角比     (※6)
そして最後にアンケートがあるのだが、これが特に面白そうだ。というか、変わっている。アンケートというより、いわゆる「ワークショップ形式」になっていて、これが今日の一番のウリです。

2020年6月18日木曜日

15°の三角比

下図のどちらか(と正弦定理・余弦定理)を使って、sin15° と cos15° の値を求めてよ。





(図1) √2/sin30°=(√3ー1)/sin15°    より sin15°=(√6ー√2)/4
     (√3ー1)2=22+√22ー2∙2√2 cos15° より cos15°=(√6+√2)/4

(図2) 2/sin45°=(√3ー1)/sin15°    より sin15°=(√6ー√2)/4
     (√3ー1)2=22+√62ー2∙2√6 cos15° より cos15°=(√6+√2)/4

2020年6月17日水曜日

余弦定理 → 中線定理

ΔABC の辺 BC の中点を M とする。余弦定理を用いて、AB2+AC2 を AM と BM で表せよ。




ΔABM と ΔACM に余弦定理を適用して、
  AB2=AM2+BM2ー2AM∙BM∙cosθ … (1)
  AC2=AM2+CM2ー2AM∙CM∙cos(180°ーθ)
    =AM2+BM2+2AM∙BM∙cosθ … (2)
(1) と (2) を辺々加えて、
  AB2+AC2=2(AM2+BM2)

円周角定理 → 正弦定理

鋭角三角形 ABC の外接円の半径を R とする。円周角定理を用いて、a を R と A で表せよ。




右図において、∠DBC=90° だから a=2R sinD
また、∠A=∠D だから  a=2R sinA  

以上で完成だが、ここから
  正弦定理 2R=a/sinA=b/sinB=c/sinC
が言える。

 なお、△ABC が鈍角三角形、直角三角形の場合は、上とは微妙に異なる議論になる。だから厳密には上とは別個に証明すべきだが、本質的には上と同じなので、上をもって「正弦定理の証明」と呼んでもまぁ良いだろうな。

三平方定理 → 余弦定理

鋭角三角形 ABC において、三平方定理を用いて、a2 を b , c , A で表せよ。



右図において、
  CH=b sinA
  AH=b cosA → BH=cーb cosA
直角三角形 BCH に三平方定理を適用して、
  a2=(b sinA)2+(cーb cosA)2
   = ・・・
   =b2+c2ー2bc cosA

 なお、△ABC が鈍角三角形、直角三角形の場合は、上とは微妙に異なる議論になる。だから厳密には上とは別個に証明すべきだが、本質的には上と同じなので、上をもって「余弦定理の証明」と呼んでもまぁ良いだろうな。

2020年6月13日土曜日

今日のオンライン講義の印象を漢字1字で表すと?(6/13版)

 オンライン授業5回目(→ https://youtu.be/BwAj60uc-ds )のアンケートは 4回目のそれ とは少し変えてみた。下図がそれである。
○ 今日の講義の印象を漢字1字で表すと、最も近いのは?
     /  /  /  /  
7択のうち前の4つは有名四字熟語「喜怒哀楽」から1文字ずつ、後ろの3つは今年の文化祭のテーマ「Sparkle」関連です。「Sparkle」関連は「輝く、泡」など読みやすい漢字ではつまらないので、多少読みにくそうな漢字を並べてみました。


※ YouTube 動画は公開していますが、アンケートは生徒限定になっています。あしからず。。。



 1週間ほどでアンケートを回収して、結果は次の通りでした。


 用意した7択すべてに票が入ったのは良かったのですが、「楽」に集中しすぎだったのが少々残念でした。「哀」には「ゴリラ呼ばわりされていた人が可哀そう」という意見が、「閃」には「授業中の数学の設問に閃いた」という意見がそれぞれいくつかありました。

ゴリラ君と一緒にオンライン授業

 オンライン授業5回目(→ https://youtu.be/x4FJNvXcHxM )はゴリラ君と一緒に収録完了。ブロンズ製のゴリラの他に、ゴリラっぽい同僚も参加してくれて、いつも以上にゆる〜い感じに仕上がった。


 表向きの中身は前回に引き続いて「集合と命題」で、その第2弾は「背理法」がテーマです。でもその前に、前回のアンケート結果を報告して、そして「使える数学」についてまた熱く語ります。

   └─「答えを言え」ってか? 
   └─ それだけで証明問題が楽しくなる
   └─「最大の素数はない」のか?

 もうしばらく分散投稿が続くことになりましたが、当面オンライン授業も続けます。

2020年6月7日日曜日

今日のオンライン講義の印象を漢字1字で表すと?(6/07版)

 オンライン授業4回目(→ https://youtu.be/SalfMAtgHPs )の YouTube 動画をアップした。今回はじめてアンケートをとってみた。下図がそれである。
○ 今日の講義の印象を漢字1字で表すと、最も近いのは? 
     
なかなか良い質問だと我ながら思っているのだが、いかがだろうか。今日の夕方に動画をアップして、順調にアンケートが集まってきている。


※ YouTube 動画は公開していますが、アンケートは生徒限定になっています。あしからず。。。



 1週間ほどでアンケートを回収して、結果は次の通りでした。


 「楽」と「学」がそれぞれ3分の1ほどで、用意した7択すべてに票が入りました。

2020年6月5日金曜日

☆ ピンとくる(?)命題論理

 学校が再開したが、僕はオンライン授業を続ける。(→ https://omori55.blogspot.com/2020/06/blog-post.html )
 これまで土曜日に週1回やってきたので、そのペースを守って、明日6/6(土)に配信しようと思う。そこで話す内容をまとめてみた。
 タイトルは「ピンとくる(?)命題論理」。論理式を構成するパーツは「かつ、または、〜でない、ならば」の4つ。英語で言うと「and , or , not , if」である。このうち初めの3つ「かつ、または、〜でない」は比較的簡単で、最後の1つ「ならば」が意外と難しい。
 そこで「不要不急の反対は?」(→ https://omori555.blogspot.com/2020/05/blog-post.html )の話の中で「かつ、または、〜でない」をまとめて取り上げて、「ならば」については以下の【問題】を通してじっくり考えようと思う。



【1】次の命題は真か偽か。
  (1) 1>5 ならば 1>3 である。
  (2) 1>3 ならば 1>5 である。
  (3) 4>3 ならば 4>5 である。

  ※ 命題「x>5 ⇒ x>3」の真偽は?
    命題「x>3 ⇒ x>5」の真偽は?


【2】カードが1枚あって、片面に数字の 9 が書いてあり、もう片方の面にも1つの自然数が書いてあります。
 「奇数の裏面は素数」が正しい(奇数が書かれている面の反対の面には素数が書かれている)とすると、9 の反対の面に書かれている数字は何ですか。
       ┌─┐
       │9│
       └─┘

【3】4枚のカードがあって、片面には数字1つが、もう片面にはアルファベット1文字が書いてあります。ある情報筋によると「偶数の裏は母音である」という話です。
 なるべく少ない枚数のカードをめくって「偶数の裏は母音である」がホントかウソか確かめるには、どのカードをめくればいいでしょうか。
    ┌─┐   ┌─┐   ┌─┐   ┌─┐
    │3│   │6│   │T│   │A│
    └─┘   └─┘   └─┘   └─┘



 皆さんも良かったらトライしてみてください。

◇ ⇒(ならば)の不思議
◇ 1枚のカード問題
◇ 4枚のカード問題

⇒(ならば)の不思議

○ 命題「1>5 ならば 1>3 である」・・・(A)

 さて、上の命題は真だろうか? 偽だろうか?
 「真でも偽でもない!」と言うかもしれない。でも、それは違う。ここでは詳しくは言えないが、もしそれが「真でも偽でもない」なら、コンピュータは正しく動かない。やっぱり真か偽かどちらかに決めなくてはならない。
 では、次の命題はどうだろうか?

○ 命題「x>5 ならば x>3 である」・・・(B)

 ちょっと考えてみてほしい。これについては「真」だと言うのではないだろうか。
 ところでこの場合の x は「どんな x であっても成り立つ」という意味だ。ならば、x=1 でも成り立つはずだ。
 そう、命題 (B) において x=1 の場合が命題 (A) なのである。だから「命題 (A) が真なら、命題 (B) も真」でなければ辻褄が合わないわけである。
 では、もう一つ。次の命題はどうだろう。

○ 命題「1>3 ならば 1>5 である」・・・(C)

 これも命題 (A) と同じくらい分かりにくい命題だろう。これについては、次の命題と比べてみよう。

○ 命題「x>3 ならば x>5 である」・・・(D)

 命題 (D) の真偽については、ちょっと考えてみれば、これは偽だと言うだろう。命題 (D) において x=1 の場合が命題 (C) だ。さて、「命題 (D) が偽なら、命題 (C) も偽」だと言えるだろうか。
 ところがよく考えてみると、そうは言えない。なぜなら、命題 (D) が偽という意味は「すべての x で成り立つわけではない」と言うこと、つまり「命題 (D) を満たさない x が何かしらある」ということであって、「ある特定の x では成り立つ」かもしれないのだ。そう考えると、命題 (C) を偽と決めつけるのはまだ早い。
 命題 (D) に戻ろう。ところで、命題 (D) を偽だと判定したのは、反例があったからだ。反例とは「前提 x>3 を満たすけれども、結論 x>5 を満たさないもの」で、この場合は例えば x=4 が反例になる。ということは、命題 (D) において x=4 の場合の命題、すなわち、

○ 命題「4>3 ならば 4>5 である」・・・(E)

は偽になる。でも、x=1 は命題 (D) の反例にならない。ということは、命題 (D) において x=1 の場合の命題が偽だとは言えない。すなわち命題 (C) は真である。そのように判定するのが妥当だろう。

2020年6月4日木曜日

オンライン・シフトは文化祭、留学、入試へと続く

 オンライン会議、オンライン授業、オンライン飲み会はもはや当たり前になった。
 オンライン就活、オンライン診療、オンライン結婚式みたいなものもすでに動き始めているようだ。
 次に出てくるのは何だろう? 私は学校関係者なので、その線で3つ挙げてみよう。
 これから半年・1年以内に登場するのは、オンライン文化祭オンライン留学オンライン入試 だ。

 いずれも突拍子もないものではない。そもそもオンライン・シフトはコロナ禍とは関係なく進んでいくもので、たまたまコロナ禍の影響で加速しているに過ぎない。これまでの進み具合があまりにも遅かった、その分を取り戻すだけだと言っても良いかもしれない。
 オンライン文化祭の流れはほぼ確定だ。なぜなら都立学校がこの秋の文化祭の中止を決めたから。それは私立学校の動向を決定するものではないが、私立学校も歩調を合わせる可能性は高い。だから、オンライン文化祭なのである。学校主導のオンライン文化祭もあるだろうし、生徒たちの自由な動きによるゲリラ的なオンライン文化祭もあるだろう。
 また、休校がさらに長引けば、その間に語学を磨こうとオンラインで語学留学する人は増えるだろうし、国外に出られない者同士でのオンライン交流が盛んになるだろう。国内での学校同士の交流もありうるわけで、いずれも留学もしくはそれに準じるような経験が期待できる。
 そして、次の冬に新型コロナが再び流行すれば、オンライン入試は必至だ(→ https://omori55.blogspot.com/2020/04/blog-post_30.html )。これもまた「変わらなければいけないのに、なかなか変われずに、時代遅れになりつつあった」今の大学入試・学校教育が、ようやく「ありうべき姿になる」とも言えるわけで、むしろ喜ばしいことと捉えてもよい。

 オンライン・シフトはまだまだ続く。学校における次のブームは、オンライン文化祭とオンライン留学とオンライン入試だ。ワクワクするね。

2020年6月2日火曜日

マスク授業初日のかっこ悪い真実

 マスクしながらしゃべると、暑いしむせるしズレるので、ついついマスクに手が伸びる。そうするとマスクにチョークの色がつく。その光景は、生徒には見えるが、自分には見えない。


2020年6月1日月曜日

オンライン授業の流れを止めるな

 今日6/1(月)から学校が始まったが、オンライン授業の流れを止めない方が良いだろうな。
 遅々として進んできたオンライン対応だが、このあと第2波・第3波が来るだろうことを想定すると、今オンラインの流れを止めるのは勿体ない。むしろこの機に乗じてオンラインの流れを突っ走るくらいの勢いが欲しい。
 今日から学校が始まったと言っても、多くの学校では分散登校。つまり、生徒たちは半数ずつ、2日に1回程度の登校だ。俺たち教員は毎日出勤だろうけど。
 でも分散登校となると、授業の進み具合は通常の半分程度になりそうで、登校しない生徒たちのためにオンライン授業を提供するとなると教員の手間は倍増するわけで、分散登校がこれまでの休校期間に比べて多少とも良くなるとも限らない。
 でも世の中の流れ(=空気)を無視するわけにはいかないので、うちの学校でも当面、世間並み(=分散登校)となる。
 さて、現実問題、どんなふうにやろうか。

 僕にとってオンライン授業は実験だった。僕に限らず、日本中のあちこちで大規模な社会実験を行ったと言えなくもない。
 分散登校も実験場と捉えてみよう。これまで1クラス40数人程度で授業をやってきたが、それが連日半数の20数人ほどになる。全く新しいことだ。よし、これまで40数人では出来なかったこと、20数人ならやれることを実験的にやってみよう。
 具体的にどうやるかは明日考えることにするが、実験なら大胆にチャレンジングにやりたいな。これまでと同じこと・月並みなことをやったんじゃ実験らしくないからね。
 たった3回だったが、僕のオンライン授業はなかなか実験的だったと我ながら思う。だって、時間の大半を授業とは直接関係のない話をしていたから。そうだ、最初の分散授業では僕のオンライン授業の感想・評価を生徒たちに聞いてみよう。40数人にどんどん話してもらうのは難しいが、20数人だったら出来そうじゃないか。そう、これも分散授業だから出来ることと言えるかも知れないぞ。まず選択肢として <楽 / 怒 / 学 / 無 / 呆 / 迷 / 活> から1つ選んでもらおう。オンライン授業に負けず劣らず、チャレンジングなぶっ飛んだ分散授業にしたいと思う。